この記事では未経験者が医療機器営業に転職することができるのかについて解説します。
結論からお伝えすると、医療機器業界にはメーカーやディーラー(代理店)問わず、多くの業界未経験者が転職して活躍しています。
未経験者だからこそ、医療機器営業として活躍できることもありますし、一方で注意しておくべきポイントも存在します。
この記事の信頼性
この記事を書いている私は、医療機器業界で働いて13年目になります。医療機器の商社とメーカーで営業職を経験しました。
今いる2社目でエリアマネージャーになり、5人の部下の営業サポートをしながら、営業部の採用面接にも携わっています。
これまでに業界未経験者も採用してきましたので、このトピックについて解説できます。
✓この記事はこのような疑問を持つ読者に役立ちます
この記事の読者は医療機器業界に転職を検討しているものの、未経験でも採用されるか、転職後にうまくやっていけるか心配されている人が多いと思います。
未経験者でも医療機器営業に転職することは可能ですが、スムーズに転職活動をするには医療業界に強い転職サイトを活用した方が良いです。
体験談をもとに「医療機器営業向けのおすすめ転職サイト」という記事をまとめたので参考にして下さい。
未経験者が医療機器営業に転職するには
医療機器営業は専門性が高いというイメージがあるため、業界を経験したことがない人からすると、転職するにはハードルが高いと感じやすいです。
しかし、求人サイトで医療機器のメーカーやディーラー(代理店)の募集要項を確認すると、医療業界での営業経験を必須としている案件は少ないです。
実際に私が務めている人工呼吸器メーカーでは『医療業界での営業経験があれば尚良し』としている程度で、面接に来る転職希望者の3人に1人は未経験者といったところです。
未経験者の職務経歴書は非常にバライティに富んでいます。これまでに私が一次面接を通過させた人を例に出すと、警察官、看護師、小学校教員、銀行員、電気店販売員、トラック運転手などは採用に至っています。
私の知り合いで循環器や脳神経の医療機器メーカーにいる知り合いに聞いてみると、メーカーとディーラー問わず未経験だからNGということは無さそうです。
ただし、製薬会社のMR(医薬情報担当者)では未経験からの転職はハードルがかなり上がると思います。
面接官は未経験者のココを見ている
面接官は医療業界の経験がない転職希望者の何を評価するについて解説します。
ポイント:これまでに何を成し遂げてきたか
これまでの職務経験の中で成し遂げた具体的な事例について質問があるはずです。
質問の意図としては、努力や創意工夫できる人なのか探っています。
例えば、他業種で営業をやってきた人なら「社内の○○製品のコンペティションで上位入賞した。入賞した理由としてはユーザーへの説明の方法をトライ・アンド・エラーで少しずつ改善して成功率を上げたからと考えている」など具体的な返答が好ましいです。
ポイント:社内学習についていけるか
医療機器営業の顧客は医療従事者ですので、医療に関する知識習得が必要になります。自身が販売を目指す医療機器の知識はもちろんですが、その医療機器から派生した予備知識も必要になってきます。
自分から積極的に学び、その知識を営業に活かせる能力があるか必ず見られるでしょう。
面接時にストレートに質問してもらえると対応しやすいですが、必ずしもそうではありません。そういった場合は「ご自身の長所や短所は?」といった質問の際にアピールすると良いでしょう。
この質問を聞くと高学歴である必要を感じるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
ポイント:コミュニケーションが取れて他者から学ぶ姿勢があるか
医療機器メーカー、ディーラー問わず、医療業界に長年いる人が集まっています。
そこに未経験者を加入させると想定すると、面接官は転職希望者が世間一般的なコミュニケーション力を持っているか必ずチェックします。
また、医療業界に関係する知識も雲泥の差があるため、社員とコミュニケーションを取ることができて、先輩社員から多く学ぶことができる人なのか想像しながら面接します。
医療機器営業の未経験者に期待していること
固定観念にとらわれないアプローチ
医療機器業界の商習慣やユーザーに対する固定観念にとらわれず、新しい視点でアプローチできることが未経験者ならではの強みです。
知識や経験がありすぎることで「この病院は商売にならないからダメだ」と簡単に諦めてしまうことは多いですが、何も知らない状態で営業をしてみると、意外と大きな結果に繋がることもあります。
職務経験を生かした成長と活躍
医療機器営業に必要な知識やスキルを積極的に学ぶ姿勢とともに、これまでの職務経験を融合した形で成長をすることに期待されています。
例えば、前職でBtoBの商談を多くやっていた未経験者なら、病院の経営層に対しての提案営業といった新しい切り口でのアクションが期待されるかもしれません。
医療機器営業の未経験者が転職後にやるべきこと
やるべき:専門知識の習得
医療機器営業で活躍するためには、自社製品とその周辺の医療に関する知識が絶対的に必要になります。
製品についての特徴や機能をより深く理解し、その医療機器が医療従事者にとってメリットでデメリットを明確に説明する必要があります。
医師や看護師は日々の診療で多忙を極めているため、情報アップデートが難しい人も多いです。そういった医療従事者に代わって、最新の情報を提供できる医療機器営業は重宝されます。
やるべき:顧客ニーズの深掘り
良い成績を出す医療機器営業は、常に各医療機関のニーズや課題を深掘りするようにしています。
医療従事者とのコミュニケーションを通じて、ニーズや課題を見つけ出し、それに合わせた提案をすることでビジネスに繋がることが多くあります。
医療従事者の問題を解決する提案型の営業スタイルが出来上がってくると、顧客の満足度が上がり、信頼関係が構築でき、営業成績も良くなります。
やるべき:顧客の繋がりを活用
医療機器営業の未経験者にとって、最初に作ることができた医療従事者との関係は非常に重要です。
なぜなら、医療従事者はその病院の中だけではなく、院外の医療従事者とも繋がっていることが多いからです。
信頼関係が深まってくることで、周辺の病院の情報を教えてもらえるようになりやすく、営業の幅が大きく広がります。
「他の人に紹介しても良い」と思われるくらいに、顧客を大切にすることが、医療機器営業の未経験者にとって重要な考え方の一つです。
やるべき:良い成績の営業マンを観察
毎年のように良い成績を出す人と、毎年のように成績が悪い人がいたります。
良い成績の営業マンに相談したり、日々の行動について観察することが重要です。
成績の良い人は、医師へのアポイントが多かったり、話し方を工夫していたり、もしかすると営業トークより日常会話が医療従事者にウケている可能性もあります。
一方で、成績の悪い人を観察すると、医療従事者に大切なポイントを伝えられていない、訪問数が少ないなど、成績の良い人との違いが見えてくるかもしれません。
まとめ
医療機器業界の未経験者でも営業職に転職できるか考察してみました。
私の周りでも医療機器営業の未経験者だった人が多くいますし、医療業界で活躍されています。
医療業界は特殊な環境ですので、業界の情報があまり外に発信されず、未経験者の転職の壁になっている可能性があります。
一人で悩む必要はありませんので、医療機器営業の転職に強み持った転職サイトのエージェントに相談することがおすすめです。
医療機器業界に転職を検討されている人は、下記の記事が参考になると思います。